注文住宅では中庭の間取りに憧れる方が多いですが、中庭の間取りでは雨対策と雪対策を充分に検討しないと大変なことになります。
中庭の間取りでは、真ん中に雨が溜まるので排水口を設置しますが、大雨が降ると雨が溢れて床に浸水する可能性が高くなります。
また、大雪が降った場合では、中庭の場所に雪がたまり雪かきをしないと大変なことにも繋がります。
雨よけだけでは、中庭の間取りの雨や雪のリスクは防ぐことが難しいと感じますが、どうなのでしょうか。
今回は、中庭に雨よけ必須?の話をします。
中庭に雨よけ必須?
中庭では、雨や雪の対策をすることが必要ですが、雨よけぐらいで中庭の雨や雪のリスクを防ぐことが出来るのでしょうか?
大雨や雪が振らない地域であれば、雨よけでも中庭の間取りのリスクを減らすことが出来る地域もあるとは思いますが、最近の日本では各地域で大雨になる場合が増えているので、雨よけだけで中庭の間取りのリスクを防ぐことには心配があります。
中庭での雨よけというのは、開閉できるカーテンのようなタイプが多いですが、大雨のときに本当に役立つのでしょうか。
そもそも、中庭に設置するのは雨よけというよりも、日よけの目的で開閉できるカーテンを設置する場合が多いです。
日よけのカーテンでも、軽い雨であれば雨よけとしての機能を発揮できますが、大雨では難しいですね。
ポリカーボネートのような本格的な雨よけを中庭に設置する方は、中庭の間取りの意味がなくなってしまうのでいないと思います。
仮にポリカーボネートの雨よけを設置しても、大雪のときには雪の排除に苦労してしまいます。
中庭に雨よけが必須という話よりも、そもそも中庭がない方が安心安全に暮らすことが出来るのではないでしょうか。
中庭の間取りは必要?
注文住宅中庭の間取りに憧れる方は、デザインやライフスタイルに憧れると思いますが、雨や雪という自然災害のリスクについて考えることを忘れてしまっている方が多いのではないでしょうか。
注文住宅というのは、住む前には間取りやデザインについて色々と気を使いますが、注文住宅が完成して転居して暮らし始めてからは、住宅のデザインよりも快適に暮らせる間取りのことを意識するようになります。
中庭の間取りでバーベキューやコーヒーを飲む生活に憧れる方も多いのですが、実際に暮らし始めると中庭でバーベキューをコーヒーを飲むことは少ない方が殆どです。
中庭の間取りが、単に物置場所になっているという家庭もありますが、雨や雪のリスクがある中庭というのは不要な間取りだと思ってしまいます。
中庭に雨よけを検討
雨や雪という自然災害のことを考えると、中庭の間取りというのはリスクが高い間取りだと言えます。
注文住宅では中庭がない間取りでも、屋根や壁でも雨や雪や地震などの自然リスクを考えて部材を選択します。
特に雨というのは、一年間を通してどの地域でも頻繁にあるですし、雨の影響によって住宅の傷みが大きくなって暮らすことが出来なくなる可能性があるので、注文住宅で雨対策は一番意識をする部分でもあります。
中庭の間取りでは、中庭の隅の部分に雨の排水口を設けますが、通常の雨を想定して設置している場合が多いので、大雨のときには注意が必要だと思います。
中庭の間取りでは、リビングから中庭の場所に快適に移動が出来るように段差が少なくなっている場合もあります。
通常の雨ぐらいであれば、雨よけがあれば、床への浸水を心配することは不要ですが、最近の記録的な大雨では雨よけは役立つことがことが出来ないのではないでしょうか。
特に最近の日本では各地域で記録的な大雨が強い風と一緒になって降っていますが、強い風がある場合では逆に雨よけが邪魔になるとも感じます。
中庭の間取りを検討している方は、雨よけの設置を検討するよりも、そもそもの中庭の間取りについて検討した方が良いのではないでしょうか。
一番注意したい中庭の間取りとは?
中庭の間取りいっても、コの字や口の字の中庭の間取りがありますが、特に口の字の中庭には注意したいものです。
私が住宅メーカーに務めているときに、口の字の中庭間取りの住宅に訪れたことがありますが、雨と雪のリスクを大変感じました。
また、住宅の中心の部分に口の字の中庭の間取りの作ることで、風が抜けることがなくて風通りも余りよい感じがありませんでした。
中庭のある間取りに憧れる方の多くは、住友不動産の住宅展示場の間取りを見て中庭の間取りに憧れる場合が多いです。
でも、住宅メーカーの展示場の広さは土地が200坪の広さに建っていて広々した間取りで中庭を作っているので、実際に注文住宅で自宅を建てるときに住宅メーカーの展示場のような間取りを作ることが出来る方は少ないと思います。
中庭の間取りに憧れる気持ちは分かりますが、中庭の間取りというのは、実際に注文住宅を建てたときに後悔しないように注意したい間取りの代表だと感じます。