高気密高断熱住宅の数値が気になる方は、いるでしょうか?
高気密高断熱の住宅では、Q値やC値などの数値で断熱性能や気密性を表現しています。
このような数値があることで、ハウスメーカーの高気密高断熱の住宅性能の比較が出来ます。
でも、住宅の満足度はこのような数値とは違う部分にあると私は感じます。
今回は、高気密高断熱住宅の数値は大切?の話をします。
高気密高断熱住宅の数値は大切?
高気密高断熱住宅では数値によって、住宅性能を表現しています。
そして、数値が優れていることによって、他社ハウスメーカーよりも優れた高気密高断熱をアピールしています。
私が務めていた住宅メーカーも、高気密高断熱住宅を扱っていたので、営業トークとして高気密高断熱の数値を伝えていましたが、腑に落ちて理解できる方は殆どいなかったと感じています。
なぜなら、高気密高断熱の住宅性能を数値で言われても、あまりピンとこないものです。
例えば、車に興味がない方に、スポーツカーのエンジンの馬力を説明しても、あまり興味がわかないものです。
それよりも、車のデザインや燃費について説明した方が興味を湧く方が多いです。
高気密高断熱住宅も同様に細かな住宅性能の数値よりも、年間電気代がどれくらい節約できるか、高気密高断熱の生活はどのように快適になるかを説明した方が、多くの方は興味を持って話を聞いてくれるものでした。
高気密高断熱住宅の数値を検討
高気密高断熱住宅の数値に関しては、ハウスメーカー毎に発表している場合がありますが、測定している環境が各社によって違います。
間取りによっても数値は変化しますし、建築した後で経年劣化した後でも数値というのは変わります。
つまり、高気密高断熱住宅の数値というのは、同一条件で測定されているものではないので、高気密高断熱住宅を数値だけでランキングすることは、あまり意味がないことだと言えます。
また、あまり高気密高断熱の数値にこだわると、本来の注文住宅の間取り作りの楽しさを失うことにも繋がります。
注文住宅の満足度というのは、高気密高断熱の数値だけで決まるものではありません。
間取りやデザイン性やフローリングの床材の質感などなど、色々な要素が複合して住宅の満足度が決まります。
高気密高断熱住宅の数値を意識すると、他の項目を気にしなくなる傾向の方も多いので注意が必要です。
つまり、これから注文住宅を建てる方にとっては、高気密高断熱住宅の数値も大切ですが、その他の項目も大切だと言えます。
文武両道という言葉がありますが、住宅の満足度にとって、全体的なトータルバランスで決まることを意識することも大切だと思いますよ。